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雇用契約とは

当事者の一方が相手方に対し、労働を提供することを約束し、相手方がこれに対して報酬を与える約束をすることで効力を発生する契約です。この雇用契約により雇い入れられる場合は労働者となり、労働基準法や最低賃金法の適用を受けることになります。また、社会保険については条件を満たせば加入が可能です。

雇用契約には、次のような種類があります。

・正社員
・契約社員
・アルバイト・パート
・一般派遣
・特定派遣
・有料職業紹介

正社員
一般に「社員」と言われているのがこの形態。雇用の期間を定めずに契約します。解雇されてもやむを得ない特別の事情がない限り、通常定年まで働くことができます。

契約社員
主に「半年契約、1年契約」等、契約ごとに雇用期間を定めて勤務する形態。契約期間は最長で3年間で、双方の合意があれば更新できます。社員に準ずる処遇がなされることが多いです。

アルバイト・パート
一般的に、アルバイトは臨時雇用の労働者で、パートは正社員に比べて1週間の労働時間(または1ヶ月の勤務日数)が少ない労働者のことをいいます。予め期間を定めて雇用契約を結ぶことが多いです。

一般派遣
派遣元(事業主)会社に登録しておき、派遣先(他企業)が決まってから派遣元の会社と雇用契約を結び、派遣先で勤務する形態。一定の派遣期間が終了すると同時に雇用期間が終了します。実際に勤務し、雇用期間が発生して初めて収入が得られます。

特定派遣
派遣元(事業主)会社と正社員・契約社員として雇用契約を結び、派遣先(他企業)で勤務する形態です。一般派遣との違いは、派遣の有無に関わらず常に派遣元に雇用されているのが「特定派遣」、登録だけして派遣の度に雇用契約を結ぶのが「一般派遣」です。

有料職業紹介
厚生労働大臣の許可を受けた企業(事業主)が、求人者(他企業)と求職者(労働者)との間における雇用関係の成立を斡旋(紹介)する形態。事業主は紹介をするだけであって、雇用契約は他企業と結ぶことになります。


業務委託(委託営業)契約

業務委託契約による場合は、労働者ではなく「個人事業主」ということになります。

労働基準法や最低賃金法などの法律が適用されず、社会保険にも加入できません。

「契約を1件取ったらいくら」という営業スタッフや、「チラシを1枚配ったらいくら」というポスティングスタッフなどが一般的です。

売上・実績によっては高額の報酬を得ることが可能ですが、自分で全て責任を持つことになるので、報酬の計算方法や契約の規定などをよく確認して業務委託契約書を交わしましょう。


労働時間について

労働時間は原則として、1日につき8時間まで、1週につき40時間までと定められています。

例外として、変形労働時間制やフレックスタイム制などがあります。これらは労働基準法により定められています。

変形労働時間制

業務に著しい繁忙期と閑散期の差がある場合に、その業務の特性に合わせて労働時間の配分を行う制度で、1週間・1ヶ月・1年単位のものがあります。

それぞれの変形期間内で、平均して1週当たりの労働時間が40時間を超えない範囲で認められています。

フレックスタイム制

一定期間(1ヶ月以内)の総労働時間を、法廷労働時間内で定めておき、労働者がその範囲内で各日の始業及び就業の時刻を自主的に決定して働く制度ことで、より効率的に勤務することを可能とした制度です。


休憩について

労働時間が6時間を超えるときは少なくとも45分、労働時間が8時間を超えるときは少なくとも1時間の休憩を与えるよう定められています。

休憩時間については、「労働時間の途中に与えること」、「自由に利用させること」、「一斉に与えること」の3つの原則があります。なお、最後の「一斉に与えること」(一斉付与)の原則について、法律で適用除外とされている特定の業種(運輸交通業・商業・接客娯楽業等)以外の業種であれば、労使協定を締結すれば、その適用が除外されます。


休日について

休日は、毎週少なくとも1回、または4週を通じて4日以上と定められています。

原則として暦日(午前0時~午後12時の24時間)の休みですが、例外として3交代制等の特殊な場合のみ、継続24時間の休みでも可とされています。


有給休暇について

半年間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した場合、原則として10日の有給を与えるよう定められています。

アルバイトやパートでも上記の条件を満たす場合は、勤務日数や時間に応じた有給休暇が与えられます。(所定労働日数が少ない場合は、所定労働日数に応じて比例付与することがあります。)


給与とは

給与とは、労働基準法によると
1.賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず
2.労働の対償として
3.使用者が労働者に支払うすべてのもの
と定められています。

災害見舞金などの任意的・恩恵的なものは、原則として給与とはみなされませんが、予め就業規則や労働協約等によって支給条件が明確にされている場合は、給与とみなされます。

固定給制

ある時間の単位(時間・日・週・月・年)に対し、決まった額を支給する制度。
・時給制
・日給制
・月給制
・年俸制
などがあります。

固定給+歩合制

「歩合」の他、固定給+業績給、固定給+出来高、固定給+能率給とも言います。

固定給に一定期間の個人や事業所等の売上や生産量といった、業績による変動する部分を加算して支給する制度です。

保障給制

固定給+歩合制の変形。日の変動、当月(時・日)の歩合金額が保障給としての表示額に満たない場合は保障額全額で、合計額が保障額を超えた場合にはその全額を支給する制度。

基本的には歩合制(出来高制)ですが、もし歩合が0でも保障給が出る、というしくみです。

完全出来高制

完全歩合制、フルコミッション制とも呼びます。

保障されている給与はなく、個人の生産量や売上などによって報酬の全額が決まる制度。業務委託契約の場合によく見られます。

やった分が給与に直結することから、高給に繋がる可能性がある一方で、保障給がないため出来高が0なら給与も0となります。


最低賃金制度

最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとされている制度です。

仮に最低賃金より低い賃金を労働者、使用者双方の合意の上で定めても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額と同様の定めをしたものとされます。したがって、最低賃金未満の賃金しか支払わなかった場合には、最低賃金額との差額を支払わなくてはなりません。

最低賃金には、「地域別最低賃金」・「産業別最低賃金」・「労働協約の拡張適用による地域的最低賃金」の3種類があります。

なお、これは雇用されていることが前提のため、業務委託契約における完全出来高制などは、最低賃金制度の対象外となります。


手取り金額について

通常、求人広告に記されている給与や面接時に提示される給与の金額は「額面給与」です。

実際に会社から受け取る「手取額」は、「額面給与から、税金や社会保険料などを天引き(控除)した後の金額」になります。

控除額については、額面給与の金額や扶養家族の有無、社会保険加入の有無等によって変わります。